第0章

令和版・霊界物語ー救国伝奇小説ー

第0章 第12節 莉緒の無邪気が触れる古き心の傷

莉緒はな、本当に俺を父親のように慕ってくれた。実の父親よりはるかに年嵩の俺に、練習の合間には「せんせい!せんせい!」って子犬のようにまとわりついてな。日本神話の女神さまの話を聞きたがったんだ。他の子どもたちは最新のゲームの話で盛り上がってい...
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第0章 第11節 一滴(ひとしずく)の誓い ― 騎馬立ちと鼻の奥の熱 ―

ここからは私の一人語りだ。だから一人称は「俺」になる。ほとんどつぶやきのようなものだが、記憶の解像度がその方が上がるから勘弁してほしい・・・・・・。莉緒は頑張り屋さんだったんだ。俺が突きを安定させるため、騎馬立ちを教えた日のことを今でも鮮や...
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第0章 第7節 魂の慟哭と幼き至誠同盟

「こらーっ!何やっている!お前たち!神社の境内でいじめなんかするなー!」社務所から出てきた神職に見つかり、一喝された悪ガキどもは蜘蛛の子を散らすように逃げ去った。「君たち、どうしたの?なんか、いじめられてたみたいだけど?大丈夫?怪我してない...
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第0章 第6節 迫る悪意と莉緒の危機

悪意は常に突然足元を払うものである。ジャ、ジャ、ジャ・・・・・。堂々と参道のド真ん中をエラそうに踏みしめてやってきた悪ガキ集団が、莉緒の背後にせまった。「おいおまえ、なにやってんだよ。ここはオレたちの遊び場だぞ。どっかいけよ。」「そだそだ。...
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第0章 第5節 瀬織、同志を認める

「はあっ、はあっ!・・・・・せおりちゃん!待たせちゃった?ごめんね。一生懸命走ってきたんだけど・・・・・せおりちゃん、朝、早いねー。お寝坊とかしないの?(にかっ)」瀬織は朝から元気いっぱいの莉緒に若干引き気味になりながら、それでも静かな笑顔...
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第0章 第4節 莉緒、神域まで駆ける

翌朝、莉緒は息せき切って件の神域に家から駆けつけた。莉緒の額には珠のような汗が浮かび、首筋の後れ毛は汗で張り付いている。莉緒の大好きな髪型のツインテールはお母さんに毎日丁寧に結ってもらっているものだ。「はあっ、はあっ・・・・んっくん。はあっ...
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第0章 第3節 莉緒と両親の夕食風景

「(せおりちゃん、かわいい子だったなー。おとなしい子みたいだけど、なんだか、消えちゃいそうで、ギューってしてあげたくなっちゃうなっ!えへっ。えへっ。えへへへ。でも、ホントにギューってするのは、ちょっとはずかしいな。うふっ、うふっ、うふふふ。...
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第0章 第2節 瀬織、イセポと語らう

「りおちゃん・・・・・今日わたしの・・・・・おともだちになってくれた・・・・・。りおちゃん・・・・わたしのたからもの・・・・・見たくない?」「えっ!!!なに!なに!!せおりちゃんのたからもの?!見たい!見たい!!」「・・・・・・・今はだめな...
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第0章 第1節 幼き魂、神域での邂逅

その少女はいつも一人、神社で楽しそうに虚空に手を差し伸べ、柔らかく微笑んでいた。歳の頃は5歳?6歳?ふわりとした軽やかなスカイブルーのワンピースをまとい、虚空を撫でるさまは、まるで傍目には目に見えぬ「なにか」と語らっているようであった。「ね...