悪意は常に突然足元を払うものである。
ジャ、ジャ、ジャ・・・・・。
堂々と参道のド真ん中をエラそうに踏みしめてやってきた悪ガキ集団が、莉緒の背後にせまった。
「おいおまえ、なにやってんだよ。ここはオレたちの遊び場だぞ。どっかいけよ。」
「そだそだ。オレたちが遊ぶって決めてたんだから、おまえたちはじゃまだ。どけよ。」
「なんだ?おまえ。おれたちに勝てるとおもってんのか?あ?なまいきだな。おとなしくどけよ。」
まあ、子どもといえども悪党というのは語彙力が貧困なものである。
お目汚し、申し訳ない。
悪ガキの一人が目ざとく瀬織が大事そうに抱えている「モノ」に目をつけた。
「おい、こいつ、なんか持ってるぞ?へへへへ。おい、見せろよ!」
瀬織は悪ガキどもに背を向けると腕組みしたまましゃがみ込む。
「だめっ!」瀬織が小さく悲鳴を上げる。
懐の中の「たからもの」を守るように背を丸め、うずくまったのだ。
「おい、なんかこいつ「いいモノ」持ってるっぽいぞ?とっちゃおうぜ。」
「へへへへ、何持ってんだ?オレたちに見せろよ。」
悪ガキの手が瀬織に伸びる。
・・・・・と、その時、その手を莉緒がはたき落とした。
「いじめちゃ!だめでちょー!!」
莉緒は怒りと恐怖がないまぜになり、声がひっくり返った。顔は怒りで真っ赤である。
「何だこいつ。ガキのくせに生意気だな。」
ガキがガキとは笑止千万であるが莉緒は怯まない。
「あんたたち、きらい!きもちわるい!あっちいって!せおりちゃんをいじめるな!」
莉緒は悪ガキどもを今度は一息で恫喝する。
「何だこいつ。めんどくせーやつだな。こいつから先にいじめちゃおうぜ!」
莉緒の危機!

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